モーサテ きょうのマーケット
高島修さんがスタジオで解説。ドル/円予想レンジ:152.00円~153.50円。あすの雇用統計を控え、今日は材料難。ドル円はいったん下げ渋りでは。注目ポイントは「プラザ2.0は実現するのか?」。1985年9月プラザ合意は、日本、アメリカ、ヨーロッパの5カ国が、米国・ニューヨークのプラザホテルの会合でドル高是正で合意し協調介入を実施。当時240円前後だったドル円は1986年には150円近くまで急落。ドイツマルクに対してもアメリカドルは3割ほど下落。1970年代にアメリカはスタグフレーション(高インフレ+低成長)に悩んでいて、1980年代前半にレーガン政権でドル高政策を取りインフレ抑制には成功。その結果、双子の赤字(財政赤字+経常赤字)に見舞われ、プラザ合意で国際協調によるドル高是正を図った。今、プラザ合意が注目されるのは長引くアメリカドル高。現在は各国がばらばらにドル高抑制に動いているだけ。1980年代と現在の違いを紹介。プラザ2.0では価値観や利害の調整が難しいため、新興国を交えた合意が必要。実現のハードルはより高い。石破総理大臣が訪米を控えているが、為替への言及などはあるのか。高島さんは「現在、関税政策の矛先は日本に向いていないようだが、記録的なドル高の裏側で、円の実質為替レートは歴史的な安値圏。ベッセント財務長官のもとトランプ政権の通貨政策が動き出しているので、円安是正に何らかの働きかけが始まらないか、注意すべき」と話した。