アジアの海上の要衝 スリランカ外相に聞く

2024年7月8日放送 10:32 - 10:42 NHK総合
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インド洋の島国スリランカはアジアと中東を結ぶシーレーンの要衝に位置する。各国とも関係強化を進める中で巨額の融資を行ってきた中国が2017年には借金の一部を事実上、免除する代わりに南部の港の99年間の運営権を得ることも起きている。スリランカ・サブリー外相にインタビュー。ハンバントタ港の現状について「我が国によって所有、管理されており商業的な運用権は中国に譲渡されている。自然な港ではないハンバントタ港を発展させるためには多くの投資、国際的なつながりや船の往来が必要。当時、スリランカは巨大な債務を抱えていた。誰かに港を譲渡して整備してもらって私たちに引き渡してもらおうと考えた。スリランカの先を見据えた戦略的決断だった。“債務のわな”だとは思わない。スリランカの対外債務の額は370億ドルだが、そのうち中国はおよそ80億ドルにすぎない。困難な時期に経済発展をするためには資金が必要だった。重要なことは港を貸し出すことを強制されたわけではない」「調査船の入港には懸念もあったが我々には彼らの調査を理解する能力がなかった。入港を1年、不許可としその間に理解する能力を構築している。今年いっぱいで、その能力は構築できる見通しなのでそれまで調査船による作業は許されない」。国連海洋法条約に言及。
スリランカ・サブリー外相にインタビュー。スリランカでは2022年経済危機が深刻化し債務不履行に陥った。生活に苦しむ人々の抗議活動が広がりデモ隊の一部が当時の大統領の公邸を占拠する事態に発展し大統領は辞任に追い込まれた。「大規模な減税を行いスリランカは深刻な危機に陥った。観光産業も壊滅的な打撃を受けた。ウクライナとロシアの危機。スリランカでは3つのことが重なった」。スリランカは今、新たなスタートを切ろうとしている。債務問題を巡っては去年、日本などが主導する形で解決に向けた新たな枠組みを設けて協議を開始。先月になって債権国17か国が返済期限の延期や金利の引き下げに応じることでスリランカと最終合意した。「今、スリランカ経済は少しずつ安定を取り戻しつつある。経済の再建は3段階で進めている。社会の安定性とさらなる悪化の阻止を第1段階で成し遂げた。第2段階が経済の安定化だが、我々は、それも達成したと感じている。今は、成長を目指す時期だと考えている」。


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