NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
ヨーロッパ中部のオーストリアでは去年9月の議会下院の選挙で、1950年代にナチスの元党員によって設立され、移民や難民に排他的な主張を掲げロシア寄りの姿勢を示す極右政党の自由党が初めて第1党になった。これを受けてファンデアベレン大統領は自由党の政権入りを防ぐため、第2党の中道右派の国民党に組閣を命じたが、連立交渉が年明けに決裂し、国民党の党首も務めるネハンマー首相は首相を辞任すると発表した。そして大統領は6日、自由党のキクル党首と会談したあとに会見し、組閣を命じたことを明らかにした。国民党は5日、辞意を示したネハンマー氏の後任となる暫定党首が、自由党との連立に前向きな姿勢に転じていて、連立で合意する可能性がある。この2党は過去にも政権を発足させているが、当時は議席の多い国民党が主導していた。ヨーロッパでは極右政党の勢力拡大が目立っていて、オーストリアで極右政党が主導する政権が初めて発足するか注目されている。