池上彰のニュースそうだったのか!! (池上彰ニュース解説2時間 実は知らない日本のルール)
ことし3月から備蓄米を3回放出したが、コメの値段は安くなっていない。備蓄米の9割以上は農協に売り渡された。備蓄米には、売り渡す業者を入札で決めるルールがある。入札方式のため高い値段を出した業者に売ることになり、値段が下がらない要因となる。入札に参加できるのは大手のみ。3回目の入札はこれまでより少し安く落札されたが、小売店に届いたのは約1.4%。保管しているのは地方の倉庫で輸送に時間がかかるうえ流通ルートを作るために人も必要で、出回るまで時間がかかっている。備蓄米の流通を改善させるために卸売業者の間で取引ができるような対策も。備蓄米は値上がりしただけでは出せないルールで、放出の条件は深刻な不作など緊急な場合のみ。このルールを変えるべきか議論にもなった。コメの値段を下げないため、放出した備蓄米は原則1年以内に買い戻すルールになっている。