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先週引退したJR東海の検査専用車両・ドクターイエロー。ラストランに込められた検測員の思いを取材した。引退2日前。ドクターイエローの姿は、東京・大井車両基地にあった。最後の走行に向け準備をしていたのは、JR東海・検測員・板垣伸さん。入社当時、架線を管理していたときにドクターイエローでの勤務に憧れた。検測員になっておよそ2年。車両は老朽化のため引退に。先月29日、ラストランを迎えた。沿線に別れを告げながら駆け抜けた。引退後の検査は2027年以降、「N700S」の新型車両に新たな装置を搭載し行われる。現在、試作車両で装置の性能を確認していて、ドクターイエローにはなかった機能も。架線を支える金具などを点検する電車線金具異常検知装置。これまでは目視だったが、高性能のカメラで走行しながら金具を撮影し、傷がないか確認する。10日に1回のドクターイエローに比べ、営業する車両での検測は、ほぼ毎日データが取得できるということで、さらに安全性は高めることができるという。