NHKニュース7 (ニュース)
ヨーロッパでは政治の混乱が相次いでいる。ことし6月、マクロン大統領が議会下院に当たる国民議会の解散に踏み切ったフランス。選挙の結果、少数派となり、厳しい政権運営に立たされていた与党。バルニエ内閣が下院での投票を経ずに来年の予算案の採択を強行したことに野党が反発。不信任決議案を提出した。不信任案は最大勢力の左派の連合や極右政党が支持して可決され、バルニエ内閣は僅か2か月半で総辞職に追い込まれた。内閣不信任案が可決されたのは1962年以来62年ぶりということで、任命したマクロン大統領の求心力の低下は避けられない見通し。ドイツでも先月、財政政策などを巡る対立から、連立政権が崩壊する事態に。与党を率いるショルツ首相は、指導力不足などが批判され、世論調査での支持も低迷。与党内からは、来年2月の議会選挙を見据え、首相候補に国防相を推す声も上がっていたが、本人が辞退を申し出。結局、ショルツ氏が選ばれた。