Mr.サンデー (討論:世界を翻弄 トランプ氏の“頭の中”)
地経学研究所・アンドリューカピストラノ氏は「トランプ氏はビジネスマン。ビジネスの手法を使って政府をより効率的に運営し、アメリカを再び偉大にすることができると信じている」と指摘。今目立っているというのが、マッドマン・セオリーと呼ばれる交渉法。普通では考えられない言動を取ることで相手に自ら譲歩させるというもの。誰もが驚く話を持ち出すことで、相手が自ら考え動くように仕向けるというトランプ流。改めてウクライナ情勢を見てみると、ゼレンスキー大統領との会談で激しい口論となった後、トランプ大統領がウクライナに対する軍事支援を一時停止するよう指示したとアメリカメディアが報道。翌日、EU(ヨーロッパ連合)はウクライナ支援などのために8000億ユーロ(約128兆円)の資金確保を目指す「ヨーロッパ再軍備計画」を発表した。トランプ大統領と親しく政権内部を知る「ハドソン研究所」日本部長・ケネスワインスタイン氏は「影響力を使って人々に自分のやりたい事をやらせようとする。大統領はヨーロッパにもっとウクライナ問題に介入してほしいのだ」と述べた。侵攻開始から3年、アメリカがウクライナの軍事支援に投じた金額は、ヨーロッパ各国を遥かにしのぐ。トランプ大統領の言動はアメリカの負担を減らすためのものだったのか。