光る君へ 光る君へ紀行
平安時代屈指の書の達人として知られる藤原行成。行成ゆかりの地が京都府の各地に点在している。八幡市にある石清水八幡宮の一の鳥居の扁額は、江戸時代に行成の書を写したものであると伝わっている。行成の日記「権記」には、藤原道長や藤原公任らと嵐山へ野遊び、今で言うピクニックに訪れたことが記されている。行成たちが訪れた大覚寺は、平安時代の始めに嵯峨天皇の離宮として建立された。境内にある大沢池は、日本最古の庭池であるといわれている。行成とともにこの地を訪れた公任が、池のほとりにある滝について歌を詠んだと権記に記されている。政務に追われる行成たちの心を癒やした景色が今も残されている。