クローズアップ現代 #4908 使うほど”富”が流出!? どうする巨額「デジタル赤字」
今や暮らしに欠かせない様々なデジタル製品。アプリやサービスの利用料は海外に本社があるIT企業に支払われており、その額は年々増加している。デジタル赤字は、昨年、過去最大の-5.3兆円。近年、佳境を呈しているインバウンドによる黒字が+3.6兆円。稼ぎが吹き飛んでしまう額となっている。このデジタル赤字は日本のあらゆる企業にとって無視できない問題。オフィス用品のレンタル事業を行うベンチャー企業。社内外とのオンラインでの打ち合わせや商品の在庫管理などにはマイクロソフト製品が欠かせないが、悩みのタネは円安などを理由に毎年繰り返される値上げ。デジタル赤字をさらに増幅させるのではないか、そんな指摘が出ているのがクラウドサービスの拡大。インターネットを通じてソフトウェアやサーバーなどを利用できるクラウドサービス。この仕組みを使えば企業は一からシステムを組む必要がなく、大量のデータの処理や管理が行えるようになる。ただ、日本では主に企業が使うクラウドサービスの6割以上を海外のIT大手が占めているとみられている。デジタル赤字拡大について専門家は「新しいテクノロジーを利用していくことで効率がどんどん上がるので、それによってコスト削減というのは可能だとわれわれは考えている」などと話した。