サタデーウオッチ9 (ニュース)
JR東日本や東武鉄道などは、近距離の切符を2026年度末から順次QRコードをかざすものに置き換えていくとしている。この発表を受けてSNSには、「時代だな」「旅の思い出に買っても味気ないな」など、さまざまな声。いろいろな思いを持つ切符。明治5年の鉄道開業以来、時代にあわせて変化を続けてきた。創業100年以上、多くの鉄道会社の切符を印刷してきた会社(東京都千代田区)。明治から昭和にかけて主流だったのは厚紙でできた硬券と薄い紙の軟券。改札口ではさみを入れる光景がおなじみだったが、自動改札機が1960年代後半に登場。そして、自動改札機で使われ始めたのが、偽造防止の印刷を施した紙の裏に磁気が付いていて切符。磁気の部分には購入した駅や金額などの情報が記録される。しかし、磁気付きの切符は金属を含むためリサイクルが難しく、今回、磁気を使わない切符に置き換えていくことになった。切り替える理由はほかにも。それは改札機に関係している。東京都墨田区の鉄道博物館「東部博物館」で改札機の仕組みを紹介。切符が詰まるなどのトラブルも多く、メンテナンスのコストが負担になっていたという。QRコード付きの切符になれば読み取り機があるだけで済むため、コスト削減も期待される。今回の切符の変更は近距離のみだということだが、ICカードが普及して今、切符の利用率は5%〜10%程度になっているそう。