サンデーモーニング 風をよむ
読書をめぐって変化が起きている。夏休み宿題フェスティバルが開かれている。大勢の子どもたちが訪れている。読書感想文の宿題代行サービスがある。毎年20-30件の依頼があり、400字詰め用紙1枚3000円ほど。依頼者の8割は受験を控えた子どもを持つ保護者。塾の夏期講習の宿題や課題で、学校の宿題までは手が回らないとのこと。大人たちも読書から遠ざかっている。去年文化庁が、1か月に読む本は?という調査で、1冊以上は36.9パーセント、読まないが62.6パーセント。全国の書店数はこの10年間で3割減少した。「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という著書がある三宅香帆さんは、インターネットで調べるのに慣れてしまった現代人にとって、読書はノイズに感じるのだろうという。自分が知ろうとした情報ではないことはノイズになる。戦争を考えるとき、SNSでは戦況などはすぐ得られるが、戦争の背景となる文化や歴史は本から得られる。読書離れの弊害があるという。