ニュースウオッチ9 (ニュース)
けさ8時ごろの北海道帯広市。一面が雪に覆われ、どこが歩道か分からなくなっている。除雪は追いついていない。帯広市の隣の北海道芽室町では、玄関を開けると腰の高さ近くまで雪が積もっていて、外出することができない。映像を撮影・NHK札幌・池田佳恋ディレクターは「10年来、こんなに一夜にして雪が積もったことはないと皆さん言っていた」と語った。芽室町ではけさ7時までの6時間に降った雪の量が87cmを観測。マンション前の駐車場には、視界を遮るような雪の山。タイヤが空回りして、動けなくなる車が相次いだ。中には、車を動かそうと助け合う人たちも。市によると、きょう午前0時から除雪車250台余を投入しているが、作業が追いついていない。この大雪に、街の人たちはふだんとは違う対応を迫られた。被害も出ている。帯広三条高校では、野球部の室内練習場が倒壊。雪の重みで倒壊したと見られている。帯広三条高校・沼澤圭亮教頭は「生徒にケガなくてよかった」と語った。
きのう午後5時ごろの帯広空港は路面が見えていたが、夜が明けると一面雪景色に。北海道帯広市では、けさまでの12時間に降った雪の量が120cmと全国で過去最も多くなった。なぜ北海道十勝地方で記録的な大雪になったのか。気象庁が要因に挙げているのが低気圧。三陸沖の低気圧から北海道の日本海側にある低気圧に向かって湿った空気が流れ込み、活発な雪雲がかかり続けたことが、大雪につながったと分析。
北海道では除雪が追いつかず、滑走路を閉鎖する空港も。北海道では、物流への影響が広がっている。コンビニチェーン・セイコーマートでは、通行止めなどの影響で、十勝地方を中心に商品の配送に遅れが出ていて、一部の店舗を一時閉店するなどの対応を取っている。影響は北海道札幌市内にも。精肉店では、売れ筋の十勝和牛などが入荷できず空の状態に。精肉店・齊藤公宣店長は「これから2〜3日先も(影響が)あると思う。飲食店には電話をして事情を聴いてもらう」と語った。記録的な大雪に見舞われた北海道。北海道の44市町村では、公立の小中学校など計379校の学校が臨時休校。十勝地方や釧路根室地方の大雪はピークを過ぎたが、北海道では引き続き、猛吹雪や吹きだまりによる交通への影響などに警戒。