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中国と台湾の緊張関係が懸念される中、かつて中国と軍事的対立の最前線だった台湾海峡の島で新しい動きが起きている。FNNが現地を取材した。アジアの旅行先として日本人にも人気の台湾。世界的にも有名な観光名所や食文化などで多くの観光客が訪れている。その台湾の中心部にある空港からプロペラ機に乗って約1時間の場所にある馬祖列島。かつて中国人民解放軍と対抗する最前線の軍事基地だった馬祖は、台湾にとって現在も重要な第一防衛線で、今でも軍人が駐留している。一方で、現在は使われていない軍事施設は馬祖の観光名所となり、豊かな自然に囲まれた台湾有数の観光地として、多くの人が訪れていた。しかし、中国は蔡英文前総統への圧力強化のため、台湾への個人旅行を禁止。さらに2020年からは新型コロナを理由に団体旅行も禁止し、旅行客が減少し、馬祖にとって大きな痛手となった。そんな中、中国当局は先月22日から福建省の住民を対象に観光できる手続きを再開。今年5月に誕生した中国が「台湾独立派」と警戒する頼清徳総統の新政権を念頭に、台湾の中国に融和的な層を取り込む狙いがあるとみられる。一方で、中国はたびたび台湾海峡周辺で軍事演習を行い、圧力をかけるなどしている。馬祖の行政責任者である呉金平氏は戦争ではなく対話を台湾・中国に訴えた。