日曜報道 THE PRIME (ニュース)
6月の気温が観測史上最も高く、各地の梅雨も例年に比べ2週間以上早く明けている。異常気象に拍車がかかっているように感じる中、世界でも異変が起きている。4日、アメリカ・テキサス州の街は濁流に飲み込まれ、その光景は一変していた。原因となったのは4日未明に発生した記録的な大雨。降水量は1時間に300ミリ以上。地元当局によると川の水位は45分間で約8m上昇したとみられている。氾濫した川の水は人々が逃げる間もないほどあっという間に街を飲み込んだという。濁流の中を流れていく1台の車。地元当局はこれまでに「子ども9人を含む少なくとも27人が死亡した」と発表した。氾濫した川沿いのキャンプ場にいた少女20人以上が現在も行方不明になっているという。地元当局による懸命な捜索や救助活動。洪水による被害の全容は未だ明らかになっていない。こうした天災は洪水だけではない。フロリダ州では先月、巨大な竜巻が発生。現地メディアによると、少なくとも50戸以上の住宅に被害が出たという。日本でも。埼玉県川越市付近できのう夜8時までの1時間に100ミリの猛烈な大雨が降ったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表。一部エリアで道路が一時冠水する事態となった。入間市、東京・東大和市でも道路が冠水した。多発するゲリラ豪雨はなぜ続いているのか。原因の一つが海の異変。海水温度の調査、観測用バルーンで大気の状態を調査。異常気象の研究などに取り組む三重大学・立花教授のグループが現在行っている宮城県の三陸沖の調査で判明した海の異変について、立花教授は「海面水温が異常に高い」などと述べた。今年2月、東北大学大学院・杉本准教授らは三陸沖の海水温が2023年以降、平年より約6℃上昇し世界で過去最大の上昇幅となったと発表した。
いつ発生するか分からないゲリラ豪雨から生命を守る最前線の民間気象情報会社「ウェザーニューズ」にカメラが密着取材。ゲリラ豪雨の予報を担当する奥村さん。現場では新たな技術が導入されていた。ゲリラ豪雨の発生状況がモニターに映し出されていた。ウェザーニューズのお天気カメラは全国2500か所に設置されている。毎日約2万5000枚がアプリ利用者から送付され予報を発表する。これらの画像からゲリラ豪雨の発生危険度をAIが判定。AIがゲリラ豪雨の発生が高いと判定した写真は、おととい午後2時49分に栃木県那須烏山市で撮影された雲。天気図の情報も加味して最終的に予報を出すか否かを判断するのは奥村さん。ゲリラ豪雨予報はアプリ利用者にプッシュ送信された。発表時刻は午後3時13分。黒い雲が確認された24分後のことだった。ゲリラ豪雨予報の発表から16分後、那須塩原市では強い雨が降り始めていた。ゲリラ豪雨を予測する難しさについて奥村さんは「広い視点を持ちつつやらなければいけないのが大変なところ」などと述べた。
時に命の危険をもたらす異常気象。連日危険な暑さが続く日本列島。きのうは全国100か所で猛暑日になった。炎天下の中走り回る人力車。重量は約100キロ、さらに客の体重も加わる。猛暑の中、1日約15キロを走るという。東京力車・渡邊真央は「対策はしています。首元に手ぬぐいを巻いて。汗冷えみたいなのもある。あとは傘をかぶって日差しよけ」などと述べた。運営会社は熱中症に関する講習会を複数回にわたって開催しているという。猛暑が続く中、下町七夕まつりの会場では参加者や出店者が実行委員会の対策に加えて独自に対策を実施。噴霧器でミストを吹きかけるなどの対応により、熱中症による体調不良者はゼロとなっている
危険な暑さが続く日本だが、専門家は今後の日本では40度以上の気温が普通になると指摘。夏場の気温がすでに40度を超えているドバイでは日中は外に出ない生活が徹底されており、夜に活動するのが普通。日本でも今後はこうした生活が普通になるかもしれない。