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アメリカの和平案はウクライナに全面降伏を迫るに等しいとされた。欧米メディアは和平案は28項目から19項目に修正されたと伝えているが、具体的な内容は報じられていない。ウクライナの領土について、アメリカ案はクリミア半島・東部2州を事実上のロシア領に認めるとしているのに対し、ヨーロッパ案は領土交渉は現在の前線が出発点になるとしている。ウクライナの兵力についてはアメリカ案が60万人としているのに対し、ヨーロッパ案では平時に80万人としている。NATO加盟についてアメリカ案は加盟しないと憲法に明記しNATOも加盟を認めないとする規定を設けるとしている一方、ヨーロッパ案は加盟国の合意次第としている。(ロイター通信)。ジュネーブでの協議に出席したアメリカ・ルビオ国務長官は「対案は見ていない」と述べている。ロシアは修正案はまだ受け取っていないとしている。アメリカの和平案はロシアの要求をほぼのんだものと指摘されている。ロシアはウクライナ侵攻の目的にウクライナの中立化、非軍事化、非ナチ化を掲げてきた。英・ガーディアンはロシア専門家の話として「プーチン大統領は要求を取り下げることはない。みずからの修正案を提示するにすぎないだろう」という見方を伝えた。ロシア軍兵士が多数死傷し、ウクライナ軍の攻撃でエネルギー不足が起きても前線での戦況はロシアが優位なままで戦闘を続けることに問題はないと指摘されている。ロシアの要求が通れば、力による現状変更がまかり通ることになる。どのようにロシア側に提示し合意への道筋を探っていくのか、ウクライナ情勢は正念場が続く。
