めざましテレビ NEWS
元気そうに歩く1頭のパンダ。和歌山県のアドベンチャーワールドから中国に返還された4頭のうちの1頭、結浜の様子。4頭はおととい、パンダ施設のある四川省・成都市に到着。4頭を受け入れる、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地は「餌や健康管理の準備は整っていてスムーズに検疫を通過し新しい環境に適応できるように人員を配置している」などと声明を発表。 アドベンチャーワールドで飼育されていた、良浜・結浜・彩浜・楓浜の4頭。最後の一般公開となった先週金曜日には、開演前から多くの人が駆けつけ、4頭との別れを惜しんだ。その翌日には、大勢のファンやスタッフに見送られ、4頭はアドベンチャーワールドをあとにした。それでも、 空のパンダ舎の前には多くの人が。宮本勝浩関西大学名誉教授による試算では、アドベンチャーワールドがある白浜町はパンダによる経済効果が約31年間で約1256億円に。しかし、パンダがいなくなって初めての日曜日、町にある変化が。明光バスの井上隆さんは「(乗客は)もう極端に減りましたね。会社としては収入源にもろにきますよね」などと話した。明光バスのベンチャーワールド行きのバスは、以前は満員で運行していたというが、この日は空席が目立つ状態に。地元の土産物店では、商品の約4割がパンダ関連だというが、今後について土産・食堂まつやの北井さつき店長は「まだ具体的に何かっていうのはないんですけど(パンダ関連は)徐々に減っていくと思います」などと話した。
観光客の減少が心配されているが、関西屈指の白良浜では多くの海水浴客が。ダイビングも楽しめるとあって、夏の海水浴シーズンに向け、観光の目玉として期待を寄せる声も。ミス・オーシャン インストラクターの滝川哲史さんは「たくさんの方にダイビングを通じて白浜の魅力を感じてもらいながら、僕ら海の方から盛り上げていきたい」などと話した。
その一方で、おととい町で行われていた祭ではパンダが主役。きぐるみが登場してパンダグッズを販売していた。パンダが返還された後の町をどうやって盛り上げていけばよいのか。地元の人による模索が始まっていた。