みみより!解説 (みみより!解説)
増える廃校は、企業が施設を作ろうとする際に廃校ならではの広さとコストという特徴に注目している。佐賀・玄海町の小学校の廃校は、AI向けのデータセンターとして、教室に120台のサーバーを設置し、大量の情報処理を行っている。無償で借りている、早く稼働できる、サーバー増に空き教室を利用できる点が企業のメリット。最新の技術開発を支える場所としての活用の例もあり、岐阜・瑞浪町の中学校の廃校は電気自動車部品の展示場として使われる。一方、自治体にとっては廃校の活用法がないと維持費が負担になり、解体するにも多額の費用がかかる。企業に活用してもらえると、財政面でメリットがあり、地域資産の有効活用にも繋がる。その他、北海道ではせんべい工場、山梨ではドローン開発研究拠点、島根ではカワハギ陸上養殖など活用されている。文部科学省の調査を観ても企業などの施設としての利用は増えている。文部科学省は活用を希望する廃校の情報をまとめて紹介しているが、今後は企業側と自治体側のニーズをよりマッチさせることが
大事になる。
