NHKニュース7 (ニュース)
原材料価格の高騰に直面している飲食業界。都内にも店舗を持つステーキ店では、この夏から主力メニューを値上げする一方、ランチ・サイドは100円ほど値下げした。8月の売上は去年より2%増加したという。きょう発表された日銀短観では、大企業の非製造業の景気判断は前回から横ばいだったが、製造業は2期連続の改善となった。一方3ヶ月後の先行きについては、製造業・非製造業ともに現状の判断より低くなっている。背景にあるのはトランプ関税。特に大きな影響を受けているのが自動車業界。アメリカに製造拠点がある部品メーカーは、必要な部品の6割以上を日本から輸出して現地法人が15%の関税を負担しているという。負担は重く、今年度1年間で営業利益は40億円以上押し下げられる見通しだそう。さらに高い関税が課せられているのが鉄鋼・アルミ。建設用機械などをアメリカに輸出している会社では、今年度の売上がほぼ半減の見通しだという。また、新たな関税も懸念されている。トランプ大統領は先週、一部の医薬品などにも関税を課すとSNSに投稿。大手企業は秋以降来年の賃上げに向け業績の見通し見極める時期となる。