大阪の町工場から世界へ躍進 親子タッグで商品開発を

2024年7月11日放送 23:24 - 23:30 テレビ東京
カンブリア宮殿 世界の水不足問題に挑むベンチャー企業

6月に普通の皿をメリオール加工できるシートが発売された。袋を開けてみるとウェットシートのようなものが入っている。皿をシートでふいて30分乾かせば少ない水で汚れが落ちるようになるという。このシートを売り出したらメリオールデザインが売れなくなってしまう可能性も。高野はそれに対し自分たちは皿を売りたいのではなく地球環境を良くしたいという。高野は1978年に東大阪で町工場を営む家に生まれた。父は業務用のガスコックを作る職人で誤差を1000分2ミリ以内にできる一流の腕前だった。しかしバブルが弾けて近所の町工場が相次いで倒産していった。当時中学生だった高野は両親が頑張っているのに儲からないことに驚いたという。そのため家業は継ぎたくなくラリーマンもしたくなかったというが働きたいと思わなかったので自分で作ろうと思ったという。会社を作るなら経済の動きを学ぼうと神戸大学経済学部に進学。卒業後は3年間IT企業に務めて会社の仕組みを学んだ。世界中の問題を片っ端から調べていった高野。目にとまったのは世界の水不足だった。しかし節水の知識はおろか、機械の操作もできない。高野は工場にとまりこんで独学で機械操作やプログラミングを学びながら試作品作りに没頭した。半年後に84%の節水率に成功したが妥協せずに改良を続けた。節水率を極限にまで高める脈動流は一般的にトイレの洗浄便座などに使用されている技術だったが、手を借りたのは父だった。部品を削り出す特殊な刃物を作ってもらい、様々な形のノズルを試作。数千回の実験も行い2009年には水圧だけで最大95%の節水率となるバブル90が完成した。それを携えてベルリンにとぶと世界最大級の水の展示会に出品し大反響。国内では並み居る大手メーカーを抑えて“超”モノづくり部品大賞でグランプリを受賞した。
高野は起業する際に日本でしか売れないものを作っても大きな利益にはならないと感じ、世界中で売れるものを作りたいと考えたという。水を作ることは出来ないが節水なら可能性があると感じたという。ビジネスチャンスを感じた理由には無名の中小企業でものづくり系の会社ではなく環境系の会社が多かったので製品の技術レベルは低かったという。この中なら一番になれると感じたという。父は応援してくれ、自分が欲しいものを言えば作ってくれるという。


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神戸大学ベルリン(ドイツ)東大阪市(大阪)DG TAKANOバブル90“超”モノづくり部品大賞メリオールデザイン スターターセットメリオールデザインシート

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