失われつつある記憶 映画に込めた思いとは

2025年5月24日放送 21:35 - 21:41 NHK総合
サタデーウオッチ9 (ニュース)

フランスで開催されているカンヌ映画祭。斬新な作品を集めた「ある視点」部門に、原爆投下から7年後の長崎を舞台にした作品がノミネートされた。「遠い山なみの光」。長崎で原爆を経験し、その後イギリスに渡った主人公・悦子が復興の途上にある長崎で過ごした日々の記憶をたどり、秘められた過去と向き合う物語。長崎での悦子を広瀬すずさん、イギリスでの悦子を吉田羊さんが演じる。映画の原作となったのはイギリスのノーベル賞作家、カズオ・イシグロさんが40年あまり前に発表した小説。脚本に助言をするなど映画の制作にも関わったイシグロさん。戦争の記憶が失われつつある中、再び命を吹き込まれた作品に込めた思いを聞いた。日本人の両親のもとに生まれ、5歳でイギリスに移住するまで長崎で過ごしたカズオ・イシグロさん。作品の原点には長崎で原爆を経験した母親の存在がある。「ごく普通の人生が、世界の出来事によって突然中断されてしまう。母の日常のささいなことや、つらいことから戦争の本質を考えるようになった」という。映画では、原作にはなかった、被爆したひとたちが直面した差別や心や身体に残された傷なども描かれた。イシグロさんは、核の恐怖を知らない若い世代に伝えるために必要な描写だったという。築き上げてきた平和が揺らぐ今、イシグロさんは戦争の記憶が忘れ去られる前に時代に応じた伝え方を探さなくてはいけないという。


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