NNN ストレイトニュース (ニュース)
自衛隊で女性に関する、ある取り組みが始まっている。能登半島地震の被災者に物資を届け、ニーズを把握するために歩みを進める隊員たち。女性自衛官が全体の1割に満たない自衛隊。この中に女性隊員がいるのは偶然ではない。部隊を指揮(当時)・兼子航2等陸佐は「女性のニーズに考え、寄り添った災害派遣ができるように女性自衛官を災害派遣部隊委取り入れてやっていこうと」と語った。判断の背景にあるのは「WPS」。女性、平和、安全保障の頭文字を並べた言葉。紛争や災害のときにより弱い立場に置かれる女性が紛争解決などに主体的に参加することで、国際社会の平和に繋がるという考え方。2000年の国連安保理(国連安全保障理事会)で初めて決議され、防衛省でもおととし推進本部を設置。陸上自衛隊は去年8月、いち早く推進準備室を設立。陸自WPS推進準備室長・興藤みゆき1等陸佐は「丁寧な災害派遣活動ができる」と語った。考え方はPKOなど海外での活動でも生かされるという。一方で全ての隊員に意識を根づかせることが課題。陸上自衛隊の中核を担う幹部らを集め、意義を伝えた。模索の道は続く。