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内閣府がきょう発表したことし7月から9月までのGDPの速報値は物価の変動を除いた実質の伸び率が前の3か月と比べてプラス0.2%となった。これが1年間続いた場合の年率に換算するとプラス0.9%で、2期連続でプラスとなった。主な項目を見ると個人消費は前の3か月に比べた伸び率が0.9%と2期連続でプラスだった。認証不正問題の影響があった自動車メーカーで生産や販売が回復したことや、猛暑の影響で飲料などの売れ行きが好調だったことなどから伸び率は前回を上回った。一方、企業の設備投資はマイナス0.2%と2期ぶりにマイナスに転じた。前の3か月で増えた工場の建設の反動減や半導体製造装置の減少が要因となっている。また住宅投資はマイナス0.1%、輸出はプラス0.4%だった。今回のGDPは個人消費にも持ち直しの動きが見られる。ただ企業の間で広がったこれまでの賃上げからすると期待ほどには力強さが見られないという受け止めもある。生活に欠かせない食料品や日用品の値上がりが消費の伸びを抑え、家計の消費意欲も高まらない。足元の円安基調が長引くことになれば輸入コストによる物価の上振れにつながりかねない。政府は近くまとめる経済対策で物価高対策や賃上げ環境の整備に力を入れる方針。個人消費をはじめとする内需がけん引する力強い経済が実現できるか正念場となっている。