新美の巨人たち 新美の巨人たち
世界平和記念聖堂は1954年の8月6日にいまから70年前の広島原爆の日に竣工した聖堂で、国の重要文化財にもなった。巨大な十字架のかかる聖堂は三階建てで、左にそびえるのは高さ45mの鐘塔で、その中には4つの平和の鐘が備えられている。ザラッとした煉瓦が仕上げを忘れたままに積み上げられたような手作りの質感で、それがこの建築最大の特徴。まずは大聖堂の中へ。祈りを捧げる広大な空間が広がっていて、中心には身廊があり、両脇に側廊が通り、三廊式バジリカ型。カトリック教会の伝統的なつくりを忠実に踏襲している。祭壇の背後になるのはキリストのモザイク画。側廊の壁の窓にはキリストの生涯をあらわしたステンドグラスが。西田は蓮の花のデザインが何故か明かりの飾りになっている。ステンドグラスの形も外からみると松の文様のようで西洋建築のようで違和感が至るとことにある。