人生の楽園 (人生の楽園)
和歌山・有田川町でアップサイクル家具の工房「SIL」を営む隆弘さんは、有田川町出身。26歳で看護師の陽子さんと結婚した。隆弘さんは福祉施設でヘルパーをしていた。長女が生まれるとがむしゃらに働き、ストレスで異型狭心症を発症した。ヘルパーの仕事を諦めて仕事を探していたとき、山積みにされた木製パレットが目に留まった。さらに知り合いの建具屋が店を畳み機械を処分すると聞いた隆弘さん、工作機械の使い方を学んで廃棄パレットを使った木工を始めた。中学時代の後輩で丸十家具3代目の真輔さんに、完成した家具を見てもらった。今でも丸十家具にはそのテーブルが置いてある。一度客から売ってほしいと言われたが、隆弘さんが一番最初に作った作品だったため断ったという。2018年8月に工房「SIL」を開業した。現在は知り合いの運送会社から廃棄されるパレットを調達している。