NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火から10年。群馬・草津白根山を研究している東京科学大学・草津白根火山観測所・寺田暁彦准教授。周辺に設置した地震計などで観測を行っている。7年前、寺田准教授はドローンを使って火口の水を採取する観測方法に取り組み始めた。火口の水の成分と火山活動の関係を調べている。寺田准教授は「火口の水に含まれる塩化物イオンはマグマから来ていることが分かっている。この物質の量をモニタリングすることができる。ドローンは火山観測の現場を大きく変える可能性を秘めている」という。
この10年で人工衛星を使った火山観測も大きく進歩した。人工衛星「だいち2号」は電波を使って地形をクリアに観測することができる。防災科学技術研究所・小澤拓主任研究員によると、地中でマグマなどが移動すると地面が膨らむなど変化することがある。小澤主任研究員は「センチメートル、ミリメートルの制度で地面の変化を捉えることができる。火山活動に伴う地殻変動を測るのに非常に有効な情報として使える」と話す。ことし4月にはだいち2号の後継機「だいち4号」が打ち上げられより広い範囲を観測でき頻度も増えた。