イット! ソレってどうなの?
お昼すぎの東京駅前、ウェディングフォトを撮影するカップルがいた。5月に結婚式をするという2人。入籍は去年6月に済ませてあるという。本籍はどこにするか聞いたところ男性が「今の一緒にこれから住む住所を書いた」と話した。
去年6月に結婚したという夫婦に本籍地について聞いた。本籍地は結婚等で新たな戸籍を作る際に決定。実在する番地なら国内どこでも指定が可能。本籍地として皇居が人気だが、この影響で千代田区役所では困った事態が起きている。皇居の住所「千代田区千代田1番1号」を確認しようと毎日確認の電話がかかってくるという。皇居を本籍とする人は約3000人で全国最多。千代田区では他にも「東京駅」「丸ビル」などを本籍とする人も多い。千代田区の住民約6万8000人に対して、本籍人口は約21万3000人。その結果、本籍だけ千代田区の人が増えれば、戸籍管理の負担だけが増加し業務が回らなくなるおそれもある。家系図作成代行センター・渡辺宗貴代表は「戸籍法改正」の影響を指摘。人気の本籍地は全国各地にあり、北海道では「札幌時計台」、関東では「東京ディズニーランド」、関西では「大阪城」「甲子園球場」などを本籍とする人も多い。デジタル化が進む中、本籍地の必要性も変化。一方で、古くからの戸籍で約150年前からのルーツをたどることができる。文化的な面を含め、戸籍の管理の議論は今後も重要だという指摘もある。