ひるおび JNN NEWS
アメリカ軍機が飛び交う嘉手納基地の前に立つ1人の男性。基地を抱える町北谷町で16年間町長をつとめた野国昌春さん(80)。フェンスに覆われたその先に80年前野国さんが生まれた場所がある。沖縄戦の直前、1945年3月9日に北谷町で野国さんは生まれた。母・ツルさんは我が子をおぶって戦場を逃げ惑った。壕に非難したものの、生まれて間もない赤ちゃんは空腹で泣き続け、家族は壕を追い出された。母と姉とともに戦場をさまよう中、銃弾が野国さんの右足を貫通。野国さんと母はすぐに野戦病院で手当を受け、命に別状はなかったものの沖縄戦では2人の姉を亡くした。幼い子どもであっても容赦なく巻き込まれる戦火の現実。野国さんは80年前と今を重ね、あの悲劇を繰り返してはいけないと訴える。