NHKニュース7 (ニュース)
自民党、公明党、国民民主党は新たな経済対策の修正案で合意した。「103万円の壁」:税制改正の中で議論し、引き上げる。ガソリン減税:自動車関係諸税全体の見直しに向けて検討し結論を得る。経済対策の基本的な考え方:前向きな動きを国民一人一人が実際の賃金所得の増加という形で手取りが増え、豊かさが実感できるようさらに政策を前進させなければならない。
国会記者会館から中継。国民民主党の主張を与党が丁寧に聞き取る形で行われた。交渉で国民民主党がこだわったのは103万円の壁の見直しなど3つの項目を経済対策に明記すること。ある国民民主党幹部は「衆院選で訴えた中心的な政策なので一歩も引くわけにはいかなかった」など話している。これには税収が減る内容も含まれているため、政府・与党内では断定的な文言は避けたい考えもある。しかし、国会運営で国民民主党の力を必要としているため、要望を受け入れざるを得なかったというの実情だという。(今後の焦点は)103万円の壁をどこまで引き上げるのかという点。国民民主党は178万円までの引き上げを求めているが、政府、与党内では国と地方を合わせて7兆円〜8兆円の減収が見込まれるとして慎重な意見が大勢。地方自治体からは強い懸念の声も上がっている。こうした中、壁の引き上げには税制改正が必要になるので、今後は3党の税制調査会長が細部にわたって制度の検討をしていくことになる。ただ、ある与党幹部は「国民民主党の顔を立てなければならないが、財源に大きな穴も開けられず、制度設計は非常に難しい」と話していた。3党がそれぞれの思惑もある中で、地方への影響を抑えつつ、どのような合意点を見いだしていくのかが焦点となりそう。