モーサテ (ニュース)
政府系金融機関DBJ日本政策投資銀行。2008年に民営化の第一歩として株式会社化。将来の完全民営化を意識して稼ぐを高めるために、2025年度を最終年度とする中期経営計画が進行中。日本政策投資銀行・地下誠二社長は、中期計画について「グリーンの分野で実際の投資が若干遅れているが資金はあるので案件が動けば着実にフォローできる。」とコメント。日本政策投資銀行は、2025年度までの5年間で企業の技術革新の分野を中心に、5兆5000億円の投融資計画し、すでに3兆8000億円の投融資は実行した。ただ、電力会社などが計画する発電所の設備更新や再生化のエネルギーなどの投資案件は想定より遅れている。そこで、地下社長は5兆5000億円の投融資枠で残る1兆7000億円を、脱炭素関連の案件に充てる考えを示した。「電力会社とJERAに資金が足りなければプラスアルファで用意する」とコメント。もう一つ注目される案件が、最先端半導体の量産を目指すRapidusへの支援。一部では、日本政策投資銀行がラピダスに最大100億円を出資する方針と報じされている。地下社長は、出資を含めた支援に踏み切る考えを示した。政府が保有する株式の売却に備えて完全民営化に向けた準備を進める日本政策投資銀行。新たな収益の柱に据えているのは投資事業。2008年以降、上場株の優先株を引き受けたりスタートアップに出資したりする投資事業の利益が増加。融資事業と並ぶ稼ぎ頭に成長した。数ある投資先の1つが、ヘアカラー専門店。カットは行わず白髪染めなどのヘアカラーに特化したサービスを、美容院に比べて手ごろな価格で提供している。池上佳代さんは、FastBeautyの経営状況を本社を訪問して確認している。池上さんが意識していることは「投資家はリターンを求めるのがミッションだが上場だけでなく中長期にこの会社がどうなっていくかは大事にしている」とコメントした。FastBeauty・高橋賢社長は「ほかの投資家をの紹介やこういう組み方があるかもしてないという取引先も。金融機関もいろいろなところのつながりが大きい」とコメント。投資事業の拡大に力を入れる日本政策投資銀行。メガバンクROEを見ると三菱UFJFG8.1%、三井住友FG7.0%、みずほFG7.0%、日本政策投資銀行2.6%と見劣りする。地下社長は完全民営化に向けて、株主価値の増大に力を入れると強調した。