Nスタ (ニュース)
インフルエンザなどの感染症が流行する中、今、全国的に深刻になっているのが咳止め薬などの薬不足。厚生労働省は今日、その対策について取りまとめの議論を行っている。間もなく年末年始だが、感染症への不安が頭をもたげている。東京都は先ほど、季節性インフルエンザについて6年ぶりに流行警報を発表。患者数が2週続けて前週の倍以上に急増している。こうした中、深刻になっているのが薬不足。都内の処方箋薬局では、咳止め薬などがなかなか入荷せず、医師に別の薬を処方してもらうよう相談したり、近くの薬局に在庫分を譲ってもらったりして対応している。薬の在庫を表示する画面には出荷調整中の文字が並ぶ。原因として挙げられるのが供給不足で、今日、厚労省の専門部会では対策を取りまとめる議論が行われている。厚労省によると現在、医療用医薬品の約2割が出荷を制限、あるいは停止されていて、ジェネリック医薬品を中心に数年にわたって供給不足が続いている。そもそもジェネリック医薬品は、多くの中小企業が少量ずつ同じ薬を作っているため、一気に増産することが難しいケースがある。厚労省はそれが供給不足につながっているとして、基金を創設し、設備投資などを支援することで、業界の再編を促す方針を決めた。慢性的に続く薬不足の解消が急がれる。