独自 ”第四の被ばく”経緯まとめた文書 「日米で巧みに対処」記載も 海保船が水爆実験に…乗組員が死亡

2024年9月15日放送 7:08 - 7:12 NHK総合
NHKニュース おはよう日本 (ニュース)

広島と長崎への原爆の投下、第五福竜丸が被ばくしたビキニ事件に続く“第四の被ばく”ともいえる事件の詳しい実態が初めて明らかになった。1958年7月、国際的な観測プロジェクトの一環で、太平洋を航海していた海上保安庁の測量船「拓洋」と、巡視船「さつま」の2隻が、米国がビキニ環礁で行った水爆実験に遭遇し、乗組員が被ばくした。1年後、拓洋の首席機関士を務めていた永野博吉さんが急性骨髄性白血病で死亡したが、国は被ばくの線量は微量で、直接関連づけることは困難だとした。NHKは、事件の2か月後に、当時、在日米国大使館の書記官を務めていたリチャードスナイダー元国務次官補代理が、事件の経緯や日本社会の反応を詳細にまとめた文書を入手した。この中で事件直後の日本社会の反応について「即座に1954年に起きた第五福竜丸事件を思い起こさせた」と記して、4年前に起きたビキニ事件に触れ、「核実験問題を巡る日米対立を深刻に悪化させる可能性を否定できなかった」としている。その上で、ラバウルに医師団を派遣した米国の対応や、影響がないとした身体検査の結果を公表した日本政府の対応に言及し、「放射線障害に対する不安を効果的に鎮めることができた」「日米の関係を崩さないよう両国で巧みに対処した」と評価している。そして自らの所感として、「日本人の根底には米国の核実験は不快で人体に害を及ぼす危険があるという意識がある。しかし、それは避けられないものであり、一部の人は国際情勢に照らすと、核実験が正当化されるという考えにさえ至ったようだ」などと書き記している。


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京都大学海上保安庁急性骨髄性白血病長崎県広島県在日アメリカ大使館拓洋ラバウル(パプアニューギニア)アメリカリチャード・リー・スナイダーNHKスペシャル〔総合:0000/00/00 00:00〕第五福竜丸永野博吉さつま

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