日曜討論 (日曜討論)
病院経営について。全国の病院がつくる6団体を調査した結果、去年経常利益が赤字となった病院は全体の61.2%に上り、一昨年から10.4ポイント増えた。赤字の要因として新型コロナ関連の補助金の終了などが挙げられるが、この調査では「物価・人件費などの上昇に診療報酬などの収入が追いついていない」と指摘している。昨年度の診療報酬改定では、医療従事者の人件費などに充てられる本体部分は0.88%引き上げられた。
太田さんは「元々経営が厳しいところに物価高が拍車をかけた。物価が上がっているので本来なら医療従事者の処遇改善を十分にすべきだがそれができておらず、結果人の流出につながっている」などと話した。小野さんは「病院の努力だけでは追いつかない状況になっているので支援が必要」などと話した。山口さんは「高齢化が進む中で医療費を抑制していては病院はもたない。また医薬品等の購入にかかる消費税を病院が負担していることも考えるべき」などと話した。伊藤さんは「診療報酬改定だけでは人口減少の波に抗えない。またコロナ禍での補助金で病院経営改善の問題が先送りされ、それが今になって出てきた」などと話した。中村さんは「政府は賃上げをうたっている以上、医療・介護従事者の賃上げをすべき。ただ現状対策として診療報酬の見直ししかない」などと話した。他の参加者からは対策について「人口減少に伴う医療設備等の集約化」や「医療の重点分野に集中して投資する」などの意見が出された。