列島ニュース (秋田局 昼のニュース)
秋田市では去年7月14日からの記録的な大雨で広い範囲で浸水し、記録が残る昭和以降で最も多い6100棟余の住宅が浸水などの被害を受けた。その対応についてNHKは秋田市消防本部に情報公開請求を行い、当時の詳しい状況が初めて明らかになった。開示された資料によると、雨が降り始めた14日に消防本部に寄せられた通報は1日で36件だったが、大雨警報が発表された15日は633件となり、去年の1日あたりの平均件数と比べておよそ11倍に膨らんだ。中でもピークの午後6時台には1時間に71件もの通報があり、わずか1時間で1日の平均件数を上回っていた。一方、15日に実際に出動した件数は105件で、通報全体の16.5%にとどまっていたことが分かった。出動した内容を見ると「車いすの夫を避難させてください」「腰まで浸水していて避難できない」といった一刻を争う通報が多くあった。消防本部では今後、大規模水害の際、職員と地域の消防団が一体的に救助活動にあたるなど対応を強化したいとしているが、災害から命を守るために早めの避難が欠かせないことが改めて浮き彫りになった。