絶望深まるガザと国際社会

2025年4月21日放送 14:50 - 14:59 NHK総合
時論公論 (時論公論)

先月23日、ガザ地区・ラファでパレスチナの救急隊員をイスラエル軍が銃撃し15人が死亡した。亡くなった救急隊員の携帯電話に残っていた映像が流れた。イスラエル軍はテロリストを乗せた無灯火の車を攻撃したとしていたが映像により事実と異なることが発覚した。イスラエル軍のガザ地上作戦によりガザ地区の約3割を掌握し、カッツ国防相は戦闘終結後も緩衝地帯から軍を撤退させない言明した。1月の停戦合意に盛り込まれた軍の完全撤退は専門家によるとネタニヤフ政権が実行する意思がないという。国連人権高等 弁務官事務所によるとイスラエル軍は1か月に住居やテントに220回以上攻撃し、うち36回は犠牲者全員が女性と子どもで国連施設や医療従事者・ジャーナリストも攻撃した。停戦後1日600台ものトラックが人道物資を搬入していたが1か月半一切の物資が停止し電気ガスも遮断され、230万人が集団的懲罰を受けている状態で、深刻な飢餓、傷病者の治療困難となっている。この人道危機に国連はイスラエルの国際人道法違反を列挙し、国連施設攻撃を受け外国人スタッフを一部退避させた。イスラエルは人質全員解放まで戦闘するとしており、アメリカはすべての責任はハマスにあるとイスラエルに自制を求めずにおり、停戦決議を模索する動きも停滞している。停戦交渉はイスラエル側が新提案を盛り込んでハマス側に伝え、ハマスは武装解除には応じられないと拒否し妥結する見通しは立たずにいる。イスラエル軍はヨルダン川西岸地区でも軍事作戦を実施し、ユダヤ人入植者らの暴力事件を放置している。国際社会の共通認識ではパレスチナ国家とイスラエルの平和共存による2国家解決を最終目標にするものであり、2国家の和平交渉を国際社会も支持してきた。国連ではイスラエルによる占領地併合=Annexationを危惧している。トランプ大統領はガザ住民の他国移住させる持論を展開し2国家解決には一切言及していない。147か国がパレスチナを国家と承認し、G7では初めてフランスのマクロン大統領が承認する可能性が出ている。6月に国際会議が行われ問われる各国の立場に注目が集まる。


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