モーサテ 参院選の最新情報
参議院選挙は今月20日に投開票される。参院選の最新情勢と各党の公約について、テレビ東京・官邸キャップの横堀拓也氏と伝える。参院選終盤情勢(日本経済新聞社調べ)についての世論調査で、自民党と公明党の両党は序盤よりも苦戦し、大幅に議席を減らす見通しであることがわかった。非改選を合わせた過半数の維持に必要な50議席の獲得は微妙な情勢。一方、国民民主党と参政党が躍進し、いずれも10を超える議席数をうかがう。立憲民主党は改選22議席から横ばいの見通し。日本維新の会は「6議席以上」とする目標の達成が微妙な状況で、共産党は比例を合わせて5議席に届くかどうかの戦い。れいわ新選組は3議席前後が有力。与党は16席を減らしても参議院全体では過半数を維持できるが、この目標も達成できるかという厳しい状況になっている。国民民主党は東京でリードしているほか、埼玉、神奈川、愛知などでも議席獲得に近づいている。全国の1人区のうち6割超で与野党候補が接戦となっている。自民党を支持してきた保守層が参政党に流れるほど、ほかの野党候補が優位になる状況がみられる。選挙の結果、与党が参議院で過半数を取れなかった場合、石破政権は連立の組み替えを探ることになる。現実的には日本維新の会や国民民主党との連立を模索することになると見られている。消費税減税や所得税減税などの要求は一定程度受け入れる必要が出てきそうだ。過半数を維持できなかったとしても、石破総理は辞めずに自公を中心とした政権を維持する道を探ることが想定されている。党内から石破降ろしの声が高まる可能性もある。
テレビ東京・官邸キャップの横堀拓也氏が注目してほしいのは、今回の選挙で各党が掲げたキャッチコピー。自民党は「日本を動かす 暮らしを豊かに」、公明党は「やると言ったら、やり切る。」を掲げている。野党側は具体的な内容が多い。物価高対策に触れているのが立憲民主党とれいわ新選組、共産党。日本維新の会は社会保険料改革、国民民主党は「手取りを増やす」とこれまでの政策を引き続き進めていくという姿勢をアピール。参政党は「日本人ファースト」。外国人規制というのが選挙の争点のひとつとして急浮上してきた。成長戦略について、自民党や立憲民主党、国民民主党、参政党などは成長分野への投資拡大に向けた支援策や減税策を訴えている。一方、日本維新の会は規制改革による新たな産業の成長を訴えている。公明党はデジタル人材の強化で中小企業の稼ぐ力を向上させるとしている。れいわ新選組は製造業の構造転換が必要だとして、国による支援を求めている。共産党は賃上げによる経済の活性化を訴えている。選挙戦では給付か減税かといった物価高対策など、短期的な課題が論戦の中心になっており、成長戦略や安全保障など国の根幹部分に関わる内容や長期的課題などは議論が深まっていない。自民党は「2040年までに名目GDP1000兆円に」との目標を示しており、国民民主党も「2035年に名目GDP1000兆円目指す」としている。