ワールドビジネスサテライト (ニュース)
TSMCの決算(過去最高純利益)に関する話題について、ピクテジャパン・シニアフェローの市川眞一氏によるスタジオ解説。TSMCは世界で唯一最先端半導体を量産できる企業で価格交渉力が非常に強いということを実感させる結果。一方、下方修正したASMLは純利益は前年比で増加していたが、受注額が減少しており、市場の見方にも影響を及ぼしたと見られる。ASMLの半導体製造装置の受注額が減少した大きな原因は中国にある。半導体製造装置の販売額シェアは中国がトップ。2022年10月にアメリカが中国への半導体製造装置の輸出を規制したことなどから、駆け込み的な需要があったことも大きい。バイデン政権は最先端半導体も含めて中国に輸出はするが、中国に作らせないために「製造装置」の輸出は止める、という戦略をとっている。このことが、ASMLの半導体製造装置の受注額の減少につながった。