訪日観光客&在留外国人 病院は?増える最新事情

2024年5月22日放送 18:18 - 18:34 日本テレビ
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外国人観光客が増加し、日本で在留している外国人は約341万人。病院では外国人の患者が増えているという。急増する外国人の患者をサポートする専門チームに密着。千葉県の成田市にある「成田赤十字病院」に来る外国人恩患者は去年6000人を超えた。対応に当たるのは国際診療科で、医師・看護師・コーディネーター2人の計4人。リーダーは医師の浅香朋美で、この日は脳外科医と共に病室へ訪ねた。1カ月前に脳の手術をしたインドネシア人のファナタさん。ファナタさんが日本に来た目的は2週間の新婚旅行だったが、帰国の成田空港で意識を失い成田赤十字病院に緊急搬送された。診断は出血性梗塞で脳梗塞が起きた所から出血する病気。すぐに開頭手術を行い一命を取り留めた。 妊娠4カ月だったが幸い母子ともに無事だという。国際診療科の主な仕事は患者の心のケア。浅香医師は毎日のように病室に顔を出し、不安だらけのファナタさんと話をしていた。患者の在留資格の延長手続きや保険会社と医療保障の交渉など患者の気持ちに寄り添って対応。国際診療科を立ち上げた理由について、浅香医師は「私に何ができるんだろうと思った事が医者を志した原点だと思う」などと話している。浅香朋美は18歳までアフリカのケニアで生活。日本に戻り東京大学の医学部に合格した。赤十字病院に就職し、ハイチやイラクなどで交際医療救援活動を行う。緊急手術から37日で退院し、後遺症もない。医療費は320万円だが、保険で約2割となった。保険の請求に必要な物を手配し、ファナタさんの夫はクレジットカードで全額支払ったという。
患者には日本で暮らす外国人も多い。20代のベトナム人女性はてんかん発作で2週間前に救急搬送された。彼女は日本語も英語も分からない。使うのは人を介した通訳アプリ。通訳アプリとは医療者がタブレットで交信する通訳者に日本語で内容を伝え、通訳者が患者の母国語で通訳。答えた内容を医療者に日本語で伝えるというシステムになっている。成田赤十字病院では世界32の言語に24時間対応しているという。おととしスリランカから来日した女性は35歳で初めての出産。日本語も英語も分からないため医師に不安を伝えられずにいた。そこで、母国、シンハラ語の通訳アプリで本音を聞くことに。浅香医師が育ったケニア出身の女性も出産のために入院していた。ストレスを感じないよう話を聞いてあげることも。スリランカ人の女性が出産へ。麻酔への不安が残るランディさんは「赤ちゃんの生まれた時間を正確に教えて下さいと」アプリを通じて伝えている。スリランカでは生まれた時間で子供の星占いをするという。午後5時56分に出産し、元気な男児が誕生した。現在、外国人患者のサポートを行う病院はごく僅か。理由はサポートの費用が医療費に加算されないこと、また通訳会社などの費用も病院の負担が多いという。浅香朋美は「困っている人やSOSを出している人たちは多くいる」などと話している。


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