ニュース (ニュース)
石破総理とトランプ大統領の初めての日米首脳会談は日本時間午前2時前からホワイトハウスで始まった。少人数の会談と食事をとりながらの意見交換が予定されていて、終了後には両首脳が揃って記者会見を行うこととしている。石破総理としては日米同盟がインド太平洋地域の平和と安定の礎との認識のもとで抑止力と対処力のさらなる強化で一致したい考え。会談は同席者を限定した少人数で行われ、続いて食事をとりながら意見を交わすワーキングランチが予定されている。石破総理はトランプ大統領が就任後に対面で会う2人目の外国首脳となる。今回の会談で石破総理はトランプ大統領と率直な意見交換を行い首脳同士の個人的な信頼関係を築きたいとしている。また安全保障分野では日米同盟がインド太平洋地域の平和と安定の礎との認識のもとで抑止力と対処力のさらなる強化で一致したい考え。さらに中国の動向をめぐり沖縄・尖閣諸島にアメリカの日米安全保障条約の第5条を適用される事を確認し、台湾海峡の平和と安定の重要性を共有したいとしている。加えて2+2の早期開催や自衛隊とアメリカ軍の指揮統制の向上、防衛装備品の技術協力の促進なども確認したい考え。一方、経済分野ではアメリカに対する日本の巨額投資が雇用の創出にも貢献していることを説明し、両国の国益に沿う協力関係の構築を目指す方針。そしてトランプ大統領にできるだけ早く日本に招待したいと伝えることにしている。日米両政府は会談の成果を盛り込んだ共同声明を発表する方向で調整を進めていて、会談終了後には両首脳が揃って記者会見を行うことにしている。
今後の日米関係はどうなるのか。会談を前にトランプ大統領はUSスチールのCEOと面会したと報じられている。USスチールが今月、SNSに投稿した動画では日本製鉄による買収計画のメリットをアピールした。そのUSスチールのブリットCEOがホワイトハウスでトランプ大統領と面会したと欧米メディアが報じた。日本製鉄による買収計画について説明し実現に向けて協力を求めた可能性もある。日米首脳会談を控える中でのアメリカ・トランプ大統領の動き。これまで選挙戦などで日本に言及することはほとんどなかったが、今回の会談について、トランプ大統領は「日本には大きな経緯を抱いている。日本が好きだし、楽しみにしている」と述べた。トランプ大統領がホワイトハウスで会談するのはイスラエル・ネタニヤフ首相に続いて2人目。保守系シンクタンク「ハドソン研究所」のワインスタイン日本部長は「日本にとって前向きな兆し」としたうえで「台湾や中国、北朝鮮の有事の際、最前線になる日本は安全保障上、非常に重要」と述べた。一方、同盟国であっても利害が一致しなければ対立もいとわない姿勢のトランプ大統領は「日本にも厳しい要求を迫る可能性がある」と指摘。ワインスタイン日本部長は「石破首相に厳しい要求をつきつけてくるだろう。日本の利益と米国のために何ができるか、創造的に考える必要がある。最初の関税対象国に日本が入っていないのは興味深いが会談後の動きを見る必要がある」と述べた。アメリカ・トランプ大統領とどう関係を構築していくのか。日米の首脳は趣向を凝らしながら個人的な信頼関係を築いてきた。ゴルフを通じて親交を深めたのはトランプ大統領と強い信頼関係を築いたとされる安倍元首相。そのコミュニケーションを支えたのが安倍元首相の通訳を務めた外務省・高尾直氏。高尾氏は今回の首脳会談でも石破首相の通訳を担当。政府関係者は「2人の個人的な関係の構築に貢献するだろう」と期待を寄せている。その関係構築について石破首相は「トランプ大統領は意外と人の意見をよくきく。ひょっとしたらケミストリー合うかもしれない」と語った。今回の首脳会談で石破首相は安全保障分野では日米同盟がインド太平洋地域の平和と安定の礎だという認識のもと同盟の抑止力と対処力のさらなる強化で一致したい考え。経済分野ではアメリカに対する日本の巨額な投資が雇用の創出にも貢献していることを説明し、両国の国益に沿う協力関係の構築を目指す方針。