首都圏ネットワーク 週刊 首都圏ナビ
4月、東京・墨田区の賛育会病院にへその緒がついた赤ちゃんが預けられた。預けた人の姿はなく、置かれた手紙には「お金がなく、育てることができません。身勝手で申し訳ありませんが、この子にはどうか生きてほしいです」と記されていた。また、取材に応じた女性は交際相手との子どもを妊娠したが、就職を控えていたので中絶を決断。だが、実行に移せず、家族にも打ち明けることができずにいた。自宅で出産し、交際相手と2人で関西地方から病院までやってきたという。病院スタッフとやり取りするなか、女性は両親に出産したことを伝え、児童相談所の支援を受けながら、赤ちゃんを育てていくことになった。賀藤院長は「赤ちゃんの将来を考えるのであれば、そうした女性たちを社会がどうサポートするのか考えないといけません。一民間病院だけが抱え込む問題ではないと感じています」と話す。予期せぬ妊娠に悩んだときは、厚生労働省のホームページでは、地域の相談先リストを紹介している。