モーサテ (経済情報)
東海東京証券アメリカの芝田さんは「金価格はその後の世界の政治や経済が大きく変化する起点となりイベントが示現した際に改革が大きく変動する傾向がある。1920年から直近までの月次ベースの金価格の前年同月比の変化率の推移を見ると、1929年:世界大恐慌、1971年:ニクソンショック、2000年以降では国際テロの頻発、原油高、鳥インフルエンザの流行などの複合的な情勢不安が重なった2005年、リーマンショックの2008年などいずれも世界の政治・経済に重要なインパクトをもたらすイベントが発生した際に金価格は前年同月比で40%以上上昇した。そして今年1月20日にトランプ政権が発足して以降、すでにその水準に達している。関税の影響も含めたインフレ懸念やウクライナやガザなどの地政学的リスクなどまさに複合的な要因が背景だが、私が特に注視しているのはアメリカの財政状況。政府の利払いと金価格に高い相関性がある状態が続いている。国家債務は今年1月に上方修正された債務上限の36兆ドルに張り付いており、再度上限を引き上げなければ政府機関併催もあり得る状況。国債の利払いだけで昨年の国家指数の12%に達し、軍事費に匹敵する水準となっている。イーロン・マスク氏率いる政府効率化省は当初2兆ドルの支出削減を目指していたが、現時点での実績は1600億ドル程度にとどまっており、債務削減はおぼつかない状況。こうした状況でリスクに敏感な投資家は金のETFでヘッジを試みており、売買高を伴い上昇している。こうした動きは一連の不確実性が解消されるまで持続する可能性が高いと見ている。」などと述べた。