モーサテ (報道特集)
円安などにより日本人の海外旅行は伸び悩むが世界の旅行市場はパンデミック終了後、拡大。オンライン予約の割合も増える。オンライン旅行予約で世界最大規模のサービスを展開するのがブッキング・ドットコム、親会社の株価は上昇基調を保つ。成長の原動力の1つが積極的なAI活用。AIは旅行業界をどう変えるのか聞いた。ブッキング・ドットコムでAI戦略を統括するアドリアン・エンギスト氏。シェフから転身し入社。ブッキング・ドットコムが導入したのがAIトリッププランナー。チャットGPTのように対話形式で使うAI。「観光地っぽくないビーチに行きたい」と抽象的に旅のイメージを入力するとAIが旅行プランを提案する。これまでは最初に目的地を決めるため、東京、富士山、京都、大阪など知名度が高い観光地に旅行者が集まりオーバーツーリズムが問題となっていた。AIはこれを解決する可能性があるという。旅先を決めずに「ご飯がおいしい温泉に家族で行きたい」と味わいたい体験をAIに伝えると鹿児島の旅館など知名度が高くない場所を提案、予約数は2倍になったという。競合各社も競うように導入を進めるAI。ブッキング・ドットコムの強さはAIの能力を向上させる上で欠かせない学習データの量だ。今後は旅行者が投稿した動画なども学習に活用することを目指す。旅行前の準備だけでなく旅行中もリアルタイムで好みにあわせた提案をできるようにしたいという。