山口一郎“うつ”からの再出発〜サカナクション「怪獣」との格闘〜 (山口一郎“うつ”からの再出発 サカナクション「怪獣」との格闘)
山口の取材を始めたのはことし始め。体調は徐々に回復に向かっていた。山口はこの病気になってまた音楽を作れるのか、作ったものが受け入れられるのか、病気と付き合いながら音楽を続けるにはどうしたらいいかを考えていたと話した。今も2週間に1度の割合で精神科への通院を続けている。主治医は、順調にいけば回復する時は来るがうつ状態が完全になくなることはないと診断している。うつ状態では、気分の落ち込みだけでなく倦怠感と痛みもあらわれてくる。2月に全国アリーナツアーの打ち合わせが行われ、2日後には自宅からのネット配信に臨んだ。10曲を歌う予定だったが、8曲を歌い終えたところで強いだるさに襲われ黙り込んでしまった。3月7日、サカナクションのメンバーは全国ツアーのリハーサルを始めていたが、山口はベッドから起き上がれずにいた。