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若者のスキー離れや暖冬の影響で、スキー場の多くが経営難に陥る中、夏場のゲレンデの可能性を生かそうという取り組みが広がっている。およそ70年の歴史がある長野県白馬村のスキー場。最盛期には利用客は年間40万人余りに上ったが、2000年以降はスキー人口の減少とともに減った。客数の回復のために、会社が7年ほど前から力を入れてきたのが“グリーンシーズン”夏場の営業。おととしには乗馬体験をスタート。去年は高さ10メートルの巨大ブランコを設置。夏でも楽しめるアクティビティーを毎年増やしてきた。さらにSNSを活用して、こうした夏場のアクティビティーの写真を投稿して魅力を発信している。この試みが成功して、ここ数年は夏場の客数が冬場を逆転。右肩上がりに伸びていて、去年は夏冬合わせた来場者数がおよそ36万9000人と2000年以降、最高になった。売り上げの回復を受けて会社はことし、30年ぶりに老朽化したゴンドラの改修にも着手した。このスキー場では、こうしたアクティビティーを11月中旬、スキーシーズンの直前まで楽しめる。夏場のスキー場の活用法は、ほかにもある。群馬県沼田市のスキー場では、およそ5万株のラベンダーを植えて、人気の写真スポットになっているほか、鳥取県の若桜町では、夏に育てるのは難しいとされているイチゴを栽培している。