- 出演者
- 西川典孝 石井杏奈 NARUMI 石川勝之
オープニング映像。
ダンサーのKATSU1は日本ダンススポーツ連盟のブレイクダンス本部長として様々な普及活動を行い、世間にブレイキンを浸透させた人物。NARUMIは10年以上にわたり国際大会で50回位以上優勝してきた。NARUMIはダンサーのShigekixについてはフリーズが上手で音楽の捉え方やピタッと止めるのが凄いという。
SHADEは去年の全日本選手権で癖のある動きをみせ、若手をなぎ倒していった。優勝は逃したものの、独創性の評価はSHADEに軍配があがった。独自のスタイルをもつSHADEに会いに向かったのは群馬県前橋市。システムエンジニアとして働いているが夕方には公民館でダンス練習をする。スレッドという体の一部を掴んで輪を作って踊る技を行っていたが高い柔軟性が求められ、できた輪に足を通したり、足を掴んでフリーズしたりすることで動きに変化をつけることができ、体の柔らかさをいかし技を連続させて複雑な動きを表現する。ここで問題。SHADEは子どもの頃何に熱中して体が柔らかくなった?と問題が出た。正解はバレエだった。9歳から15歳まで経験があるという。
SHADEは日本代表として去年始めて派遣されたワールドシリーズブラジル大会で、自慢のスレッドを繰り出し手応えを掴んでいたが一回戦敗退に。その動きは細かすぎて小さい印象を与えてしまった。厳しい現実だったがその一方で外国人選手の溢れ出るエネルギーを発散する姿をみて、そこが自分に足りていないと感じるように。帰国後に、SHADEは新たな取り組みにトップロックの改良。ブレイキンの基本となるステップで、バトルが始まるとほとんどの選手は最初にトップロックを分で次のムーブに展開する。いわば自己紹介のようなものだという。SHADEはスレッドに重きをおいていたためにそこまで意識していなかったという。どうすれば目を引くトップロックができるか?と考えた結果柔軟性をいかすことに。肩の可動域を活かして胸を大きく広げた。腰の動きもより鋭くしキレを意識。すると大きくて力強いトップロックに。KATSU1はトップロックを大きく見せる踊りを解説した。
パワームーブのメカニズムに迫る。パワームーバーのTSUKKIは全日本でも活躍が期待される。ハイレベルな技を繰り出し、高速ヘッドスピンや、逆立ちしながら回るエアートラックスなどを繰り出す。TSUKKI の動きをモーションキャプチャーで撮影をする。骨の動きを可視化できるというが、京都先端科学大学の村山さんはヘッドスピンとエアートラックスを分析。ヘッドスピンではTSUKKIが回りながら次々と体制を変化させることができる。その理由には首がまっすぐキープすることが重要で軸が必要になるという。きれいな頭と首が一直線だと体の軸がブレないが足を前に倒す場合は背骨を湾曲させてバランスを取っている。頭をまっすぐにすることでどんな体制でもまわることができるという。
次にエアートラックスは逆立ちでジャンプをしながら回転する技。パワームーブの中で最高難易度で一回転するだけでも難しい。TSUKKI は80回以上まわることができる。腕の力が必要な大技だという。しかしそのポイントは足にあるというTSUKKI は左足は斜め下から上に向かって振り上げている。すると体がふわっと持ち上がるが腕への負担が軽減されるという。村山教授は腰の位置について着目。エアートラックスは一見体全体が大きく移動しているようにみえるが、腰はほとんど動いていない。腰を中心に回転している。体を全体を合理的に使うことで回転の連続を可能にしていた。
AYUMIはオリジナリティあふれる動きで異彩を放つ。代名詞はお掃除スタイルで、日常生活からインスピレーションを得るなどその動きは独特。世界女王にも輝いた実績をもつ。NARUMIの妹で、AYUMIの強さにNARUMIはリピートという同じムーブをする動きがあるがそれをAYUMIが唯一していなかったという。一見派手ではないが、細かく動きを変化させ自分では覚えられないほど変化させるので、自分にはできないという。若手選手のRikoの武器はスピードとキレ。Rikoは一昨年の世界選手権にベスト4にはいると、国際大会で優勝を3回した。ふるさとの沖縄を訪ねたが高校2年生だという。8歳でブレイキンを始めたが、友達に誘われて地元のダンススクールに通ったことがきっかけ。頭角を現したのは2年前の全日本選手権。中学3年生ながら、年上の高校生をやぶり初優勝に。パリ五輪を目指す強化選手にもなった。
2年前からダンス教室をやめて独学で技術の向上に励んでいる。練習は毎日四時間で、指導者を付けない理由には先生に頼ってしまうという。動きを激しくすると体感がブレるということでジムにも通い始めた。サーキットトレーニングを行い、疲労が溜まった状態でもブレないバランス感覚を養っていった。去年の全日本選手権ではAYUMIに敗退したが独創性が浮き彫りに。全日本選手権まで2ヶ月となったが新技に挑戦していた。Aトラックスと呼ばれる足を広げながら手と頭を使ってまわるパワームーブで、そこに変化として体を大きくそらす動きはBガールの中では誰もやったことがない。怪我のリスクもあり1日3回が限度。しかし成功率は20%だというが回転の際に頭が傾くと技を失敗してしまうことがわかった。成功率をあげるためその感覚を研ぎ澄ませた。
ここでクイズ。Rikoはどんなときに技を考えている?と問題が出た。正解は授業中だった。またオリンピック予選シリーズに出場する選手を紹介した。
第5回全日本ブレイキン選手権の番組宣伝。
出演者は最後にトップロックを行いエンディングを迎えた。