- 出演者
- 松下奈緒
オープニング映像が流れた。
訪問介護のヘルパーをしている萩原さん。一人暮らしの高齢者宅を週2回訪れ、生活を支えている。1日に2~3人ほどを担当。所属する千葉勤労者福祉会では、40人ほどの同僚のうち半数が60歳以上と担い手の高齢化が進んでいる。2025年には団塊世代全員が75歳以上となり、超高齢化社会に突入。去年、事業所が受け取る報酬が引き下げられ倒産休廃業が過去最多を記録。来年度予算案でも介護関連はほぼ増えず。今回、これに携わる人たちを特集。
訪問介護とは要介護者向け介護保険サービスで、費用の1~3割を利用者が負担。残りは税金と介護保険料で賄われる。世田谷区の事業所「わかば」では閉鎖が決定。訪問介護の売り上げはピーク時の4分の1に。原因は国の制度改定。訪問介護はケア時間や報酬が細かく決められていて、現在の制度では件数をこなすことを強いられるように。時間当たりの報酬も制度改定により引き下げられてきた。これまで負債額を経営者らが負担してきたが、限界を迎えたという。
閉鎖が決まった訪問介護事業者「わかば」。その小河ヘルパーが担当している佐藤さん(仮名)は50歳。ほとんど部屋から出ない生活をしているのは、糖尿病の悪化により目が見えなくなったため。同居していた母が亡くなり、わかばを頼ったという。週5日・8時間以上の労働に対して、報酬は月10万円ほど。大掃除はサービス対象外だが、わかばは無償で行っている。小河さんは就職氷河期世代。いろいろな事業所を点々としてきた。
閉鎖が決まった訪問介護事業者「わかば」。経営する辻本さんは、ヘルパーたちの受け入れ先を探していた。去年6月の閉鎖を予定していたが、交渉相手との決裂により延期。雇用条件などで折り合えなかったという。10月、障害福祉事業を行ってきたNPO法人と交渉。新たに訪問介護事業を請け負うことは相手にとってリスクを伴う決断だが、志は同じということで交渉継続。
介護事業大手のツクイ社。2021年、アジア系投資ファンドのMBKパートナーズが買収。少子高齢化が進む中、介護市場は安定的で社会的意義があるとして買収を決めたという。いま介護業界では、市場拡大を見込んだ投資ファンドや異業種からの参入が相次いでいる。ツクイでは湘南台に新拠点「A-Smile」を立ち上げ、平均より高い給与を提示するなどして若い新入社員を多数獲得。
アジア系投資ファンドのMBKパートナーズに買収された介護事業大手のツクイ社。湘南台に新拠点「A-Smile」を立ち上げ、平均より高い給与を提示するなどして若い新入社員を多数獲得。初月目標は新規顧客15人、売り上げ49万円。元看護助手の吉長さんに密着。この日は夕方に帰宅。仕事と子育てのバランスに悩んでいた頃、勤務時間が短いこの求人を見つけ応募したという。同期2人でケアマネジャーに売り込みなど行った。この1ヶ月後、ツクイはMBKパートナーズに事業計画を報告。4年で黒字化を目指す計画を説明。
「ガイアの夜明け」はTVerで配信。
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アジア系投資ファンドのMBKパートナーズに買収された介護事業大手のツクイ社。湘南台に新拠点「A-Smile」を立ち上げ、平均より高い給与を提示するなどして若い新入社員を多数獲得。訪問介護は、ヘルパーが家事を代行する「生活援助」、利用者に直接接触したり一緒に家事をしたりする「身体介護」の2種類。保険制度上、身体介護のほうが報酬が大きい。A-Smileでは受注の8割が身体介護。生活援助の依頼も受けてはいるが、「稼げる介護」への新戦略を進めている。初月の売り上げはノルマを大きく超える結果に。
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- A-Smile湘南台藤沢市(神奈川)
アジア系投資ファンドのMBKパートナーズに買収された介護事業大手のツクイ社。湘南台に新拠点「A-Smile」を立ち上げ、平均より高い給与を提示するなどして若い新入社員を多数獲得。研修を終えた新人・吉長さん。現在は1人でケアを担えるように。依頼者の要望でナポリタンを調理。
閉鎖が決まった世田谷区の訪問介護事業者「わかば」。経営する辻本さんは、引き継いで欲しい理想の訪問介護として「社会福祉制度の一環なら 最低限度の生活を保障すべき」「人間らしく生きることに向き合う時間も必要」など話した。
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「ガイアの夜明け」の次回予告。
「ワールドビジネスサテライト」の番組宣伝。「”年収の壁”審議入り 所得は?」など。