- 出演者
- 高井正智
オープニング映像。
給食によく使われる食材はこの3年間で軒並み10%以上値上がり。保護者が負担する給食費は横ばい。補助金を出している自治体もあるが、それを加味しても全体で7%ほどの引き上げにとどまっており、物価上昇には追いついていない。
埼玉県深谷市にある上柴西小学校。隣の幼稚園と合わせて600食分の給食を毎日7人で作る。1食当たり264円の予算。栄養摂取基準を満たす必要もあり、献立作成を担う栄養教諭にとって物価高騰は課題。給食にかかる運営費と食材費。運営費は地方自治体が、食材費は保護者がそれぞれ支払う。物価高の中での給食費値上げは難しく、深谷市では食材費の1割を公費で負担。それでも物価上昇には追いついていない状況。
給食業界では物価高が課題。全国的に見られる課題なんだそう。献立は給食費から決まるため銭単位で定まっていくほか、学校給食法に基づく栄養基準を満たす必要もあり、献立作りに苦労するんだそう。学校給食法では食材費は保護者が負担することになっていて、柔軟な値上げが難しい状況に。
広島にある6つの県立高校の寮で、1日3回の食事が予告なく停止。こうした状況は2カ月近く続いたという。同様の事態は13府県64校で。原因は調理を担ってきた業者の倒産。極端な低価格での入札により学校との契約を得てきた業者「ホーユー」。保護者から得る食材費よりも安く調達し差額を利益とし、物価高により利益が上がらず経営破綻となった可能性。高校では今春から入札の際に経営状態を確認するなど方針見直し。
広島では、業者の倒産によって給食の供給が止まる事態が。高校の寮での食事は学校給食法で対象外であり、検証の末に見直しが必要との指摘も。こうした調理委託業者の34%が赤字経営。6割以上で業績悪化。食材費が高騰しても年度途中で価格変更できないという課題もあり、文部科学省は「物価高が生じた場合支援など適切に退所すること」「価格以外の要素も考慮して事業者を選ぶこと」など通知。
長野県松川町の松川中央小学校。学校給食には有機栽培の食材などが。町の農業振興の予算を使って安く調達したもので、通常の給食予算を使わないのは補助金を学校・農家間で循環させるため。農家により食育の授業が行われることも。去年10月には小中学校と保育園で給食費を無償化。来年度は7100万円を予算案に盛り込んでいる。
農業振興予算を活用して給食費無償化など実現した長野県松川町。全国的に広がる給食費無償化の動き。専門家からは「無償化されても税金で賄われている以上はわたしたちも見守っていくべき」との指摘。
番組では視聴者の意見を募集中。現在は「教育虐待」についての体験談を募集中。親が子供の心や体が耐えられる限度を超えて教育を強制すること。