- 出演者
- 星麻琴 河西秀哉
天皇皇后両陛下をはじめ16人で構成される皇室。皇族数が減少しこれまで通りの活動を続けられなくなることが懸念される中、皇族数を確保する目的で皇室典範は改正された。柱は「女性皇族 結婚後も皇室に残る」「旧皇族の男系男子を養子に」の2つ。女性皇族で未婚なのは「愛子さま」「佳子さま」「彬子さま」「瑶子さま」「承子さま」。経過措置としてこの5名が結婚する場合は皇室に残るかどうか選択されることになる。承子さまは日本ユニセフ協会で常勤の嘱託職員として勤務されている。高円宮家の長女として誕生した承子さま。父・高円宮さまが47歳の若さで亡くなってからは母・久子さまのもと2人の妹ともに成長されてきた。その後、妹たちは結婚。これまでの皇室典範に則り、2人とも一般人となり皇室を離れていった。今回の皇室典範改正によって、この先、承子さまが結婚するとなれば、皇室に残るかどうか自ら選択されることになる。立正大学の真辺教授は「一般の家庭もありながら女性皇族の立場も持つ。二重な形で併用して生活していかなければならないので難しい問題になるのかなと思う」などと述べている。
ことし6月のNHK世論調査では、女性皇族が結婚後も皇室に残る案について、賛成と答えたのは70%、反対と答えたのは13%となった。象徴天皇制について研究している河西秀哉さんは「皇族数の減少を若干緩める効果はあると思う。ただ、配偶者と子どもが皇族にならないということから長期的な点からいえば効果は限定的だと思う」などと話した。
改正皇室典範の旧皇族の子孫との養子縁組についてどのような準備が進めれているのか。宮内庁の黒田長官は養子候補者の把握について「具体的なことは申し上げられないがさまざまな方法により対処する」と説明するにとどめている。対象となり得るのは終戦直後に皇籍を離脱した11の旧宮家の子孫。現在、「賀陽宮家」「久邇宮家」「東久邇宮家」「竹田宮家」に若い男系男子がいるとされている。旧皇族・久邇宮家の久邇朝宏さんを取材。11の旧宮家と皇室との共通の祖先は約600年前の貞成親王まで遡る。朝宏王と称された久邇さんは皇位継承順位18位だった。戦後、その運命は大きく変わり、GHQの占領下で11の宮家の51人が皇室を離れることが決定した。当時3歳だった久邇さんも一般人として生きることになった。その後、大手メーカーに就職。周囲に出自を明かすことなく過ごしてきた。皇室との関係は次第に希薄になっていった。今回の改正で認められた養子縁組。皇族となった養子に男子が生まれた場合、皇位継承資格を有することになった。一般人として生きてきた人が務めを果たせるのか、久邇さんは複雑な思いを抱えている。
現時点での養子の候補は約10人。養子の対象となる家庭の取材を試みたが回答を得ることはできなかったという。ことし6月のNHK世論調査では、旧皇族の男系男子を養子に迎える案について、賛成と答えたのは45%、反対と答えたのは36%となっている。また、養子に男子が生まれた場合、皇位継承資格を有する案について、賛成と答えたのは43%、反対と答えたのは34%となっている。河西秀哉さんは「今回は皇族数を確保するということに論点が絞られてしまい一番の根幹である象徴天皇制に私たちが何を求めるかという議論がほとんどなかったと思う」などと指摘した。
