2026年10月20日放送 19:30 - 19:57 NHK総合

クローズアップ現代
投資しないと取り残される?広がる“お金の焦り”

出演者
星麻琴 
(オープニング)
オープニング

投資にかける人たちを駆り立てるものは一体何なのか?その正体に迫る。

投資しないと取り残される?広がる“お金の焦り”
投資しないと…取り残される!?

名古屋でシステムエンジニアとして働く31歳のKitaさん。2年半前にNISA口座を開設し資産を615万円から800万円に増やした。今も毎月、手取り20万円のうち11万円を投資にあてている。投資資金を捻出するためには日々の節約が欠かせない。たちん4万3000円、固定費が2万2000円。食費などは2万5000円ほどに抑えている。食事は3食自炊。昼食は毎日パスタと決めてまとめ買いをしている。生活費を抑えてまで投資を続けるのは将来的に年収が上がることに期待できないと感じているからだった。Kitaさんが主に購入しているのはアメリカや世界全体の株価指数に連動する投資信託だった。Kitaさんは30代のうちに資産を3000万円台にまで増やしたいと考えている。NISAは株や投資信託などで得た利益が非課税になる制度。いまでは国民の4人の1人にあたる2800万口座が開設されている。ファイナンシャルプランナーの深田さんは手元に資金を殆ど残さず投資にまわす人が目立ってきていることを危惧している。投資のために生活を切り詰める人が集まる交流会を取材。7月から月に2回開かれ参加者が増えているという。19歳のユウさんは、大学に行くより高卒で4年早くもらえる年収を全部NISAをに入れちゃえば資産収入で勝てるかもしれないなどと話した。ユウさんは親が用意していた大学進学のための資金を元手に投資を始めた。実家暮らしをしながら工場で働き収入はほとんど投資に回している。ユウさんの資産総額はこの2年半で1000万円を超えた。しかし資産が増えるにつれて仕事へのモチベーションは失われていったという。

キーワード
NISA愛知(名古屋)

投資に駆り立てられてる理由について河田皓史は「余剰資金で安定的に運用している。投資への意欲や期待が大きく高まっているのが事実。その裏側で労働への期待が下がっている部分がある。実質賃金が長期的にあまり伸びていない。景気が良くても賃金が上がらないなら未来永劫上がらないんじゃないかなっていうムードが広がっている」などと話した。企業の利益の分配が従業員よりも、株主への還元に重きを置く形に変わってきている。島澤諭は「現役世代は年金制度への不信や老後資金は自分で備えろという政府の自助努力への誘導があると思う」などと話した。新NISAを利用する個人年収の分布を紹介。最も多いのが年収300万円未満で39.3%だった。

キーワード
NISA

投資熱が高まる韓国。特に熱心なのが若い世代。ソウル市内にある大学の投資サークル部長は「積極的な投資をしなければ車や家が買えないという考えが広がっている」などと話した。ソウルではマンション価格が値上がりを続け平均価格は1億9000万円に達している。こうした中、誕生したのが株式市場の活性化を公約に掲げたイ・ジェミョン政権だった。大株主に偏った企業経営を是正し一般株主の利益も守るための法改正が進められた。その後、国内の半導体株が急上昇し人々は株高に沸いた。イ・スンホさんは株高の流れに乗り投資にのめり込んでいった。このころ人々の間に広がっていったのが信用取引。証券会社から資金を借り自己資金を超える額で株を売買する手法。イ・スンホさんも信用取引に踏み出し資産は一時、当初の数倍に膨れ上がった。政府はさらに市場を活性化しようとハイリスクな金融商品の国内で解禁した。1つ企業の株価の値動きを2倍にして取引するレバレッジ型ETF。株価が上がればより大きな利益を狙える一方、下がれば損失も大きくなる。このとき株高を牽引していた半導体メーカ2社に投資が集中。その株価は大きく変動した。市場は不安定化しKOSPIは最高値を記録した日から約1か月で4割下落した。イ・スンホさんも相場に翻弄され、資金の殆どを失った。それでも投資をやめる訳にはいかないという。キム・ユンテ教授は「若い世代で資産や所得の格差が申告。社会保障のかわりに個人が投資で生活する社会。韓国はそうしてはならないという反面教師になると思う」などと話した。

キーワード
イ・ジェミョンソウル(韓国)韓国

投資について島澤諭は「将来への備えを個人の投資に委ね過ぎると将来、韓国のような状況になりかねない。日々の生活で精一杯で投資に回す余裕のない人もいる。投資ができるかどうかで老後の安心まで左右されると、そういう社会でいいのかが問われているんだろうなと思う。社会保障によって老後の生活をどこまで支えるかのか。その見通しを示すことだと思う」などと話した。河田皓史は「投資に将来を託す一方で、働くことへの期待が薄れていくとすれば日本社会にも課題が出てくる」などと話した。20代、30代においては3~4割が早期リタイアしたいと回答しているという結果もある。若い世代ほどスキルを高めて、労働市場における自分の価値を高めていくことで、働いて得られる収入を上げる努力をすることも大事だという。

© 2009-2026 WireAction, Inc. All Rights Reserved.