- 出演者
- 千葉雄大 濱田マリ
オープニング映像。
神戸港にあるコンテナを調査。中国・天津新港へ運ばれるコンテナに積まれていたのは手延べそうめん。兵庫・播州地方は室町時代には手延べそうめんが作られていたという資料も残されている。今では国内の生産量のおよそ4割を占める日本一の手延べそうめんの産地。そうめんをはじめ麺などの製麺方法は中国から伝わった。中国・福建省には日本の手延べそうめんと似た製法の麺もある。中国では播州産手延べそうめんは具入りの温かい汁で食べることが多い。播州そうめんはヨーロッパにも輸出されていてフランスではキャビアをあえて冷製パスタのように出している店もある。
神戸港にあるコンテナを調査。タイ・バンコク港へ輸出されるコンテナに積まれていたのは国旗を掲げる旗ポール。タイではホテル、オフィスビルなどで使われている。日本製の旗ポールは接合した跡がなく美しくて耐久性にも優れているという。熱したアルミニウムを型に入れて押し出して作るためつなぎ目や溶接の跡がない美しいポールができる。同じ技術で作った車止めもタイで需要が急増している。パイプ製品のタイへの輸出量は10年間で約30倍になった。頑丈すぎて国内では新規の注文が少なくなり海外に販路を求めたという。
神戸港にあるコンテナを調査。インドのジャワハルラール・ネルー港へ輸出されるコンテナに積まれていたのは釣り針。播州釣り針の特徴は針先の鋭利さと強度。播州釣り針の誕生は江戸時代。当時金属加工が盛んだった播州地方では冬の農閑期の副業として釣り針作りが始まった。明治時代になると釣り針作りは産業に発展し今では兵庫県を代表する地場産業へと成長した。国内で生産される釣り針のおよそ9割は播州地方で作られている。インドのリハンドダムでは播州釣り針を使った漁が行われている。播州釣り針はこの20年で海外への売上は4倍になっている。アメリカでは大きなサイズの播州釣り針が人気。
神戸港にあるコンテナを調査。オランダ・ロッテルダム港から運ばれてきたコンテナに積まれていたのはユリの球根。世界に流通する球根の9割はオランダ産。約200年前、オランダ船の医師として働いていたシーボルトが日本原産のユリをオランダに持ち帰りオランダのユリの栽培と育種に大きな影響を与えた。現在オランダで改良や発展した日本ルーツのユリが日本へ逆輸入されている。日本で流通するユリの球根のおよそ7割がオランダ産。神戸港はユリの球根の輸入量が全国一位。神戸港近くの冷蔵倉庫で-1.5℃の温度で休眠状態で保管される。土や土の付いた植物は病害虫などの侵入を防ぐため日本への持ち込みが禁止されているため、コケ類から作られた水分保持に優れた園芸資材・ピートモスを土の代わりに使用している。