2023年9月30日放送 9:30 - 10:00 NHK総合

ドキュメント72時間
同時ドキュメント 定時制通信制高校の甲子園

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(オープニング)
オープニング

定時制通信制高校の頂点を決める軟式野球の全国大会。全日制とは異なる境遇の球児たちがそのすべてを捧げた。様々な思いが交錯する決戦。ベンチやスタンドで同時にカメラを回したら、どんなドラマに出会えるだろう。

定時制 通信制高校の甲子園
8月19日(土)

駒沢硬式野球場で行われた大会準決勝。まずは大智学園高校(東京、通信制)の生徒たちがやってきた。続いて、対戦相手の天理高校(奈良、夜間部)の生徒たちがやってきた。ブルペンを覗くと、大智学園のエース・森本がいた。140km/h以上を出す剛腕。大会は地区予選を勝ち抜いた20校が参加している。今回は、準決勝と決勝の3試合に密着する。準決勝第1試合、天理vs.大智学園。森本が連打を浴び、1回から天理が先制。応援席には森本の母親もいた。初回、大智学園は5失点。天理高校は現在15連覇中。強力打線を誇り、ここまで全試合をコールド勝ちしてきた。天理側のスタンドには、野球部OBの男性がいた。天理高校は100本ダッシュなど厳しい練習をこなしているという。天理は3回にも集中打を浴びせ、8-3となった。70年目を迎えるこの大会には全国140校が参加した。最近では女性や看護師の男性など、多様な生徒が出場している。大智学園のエース・森本も、中学は不登校だったなど事情を抱えている。5回、天理高校のキャプテンが体調不良で途中交代となると、その動揺か、守備が乱れて大智学園は逆転した。天理学園がリードされたまま8回裏を迎えた。天理学園の投手・山崎の父親がスタンドにいた。山崎は普段は園芸の仕事をしている。中学の頃はすぐ弱音を吐いていたが、最近はタフになったという。試合は最終回を迎え、そのまま1点差で大智学園が勝利、決勝へと駒を進めた。

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全国高等学校定時制通信制軟式野球大会大智学園高等学校天理高等学校駒沢オリンピック公園総合運動場

準決勝第2試合は長尾谷高校(大阪、通信制)と星槎国際高校(東京、通信制)の戦い。長尾谷高校は部員不足に陥っていたが、声をかけて13人まで集めたという。星槎国際高校はここまで毎試合二桁得点と、打撃力のあるチーム。1回からあっという間に先制した。星槎国際高校の4番・宮澤は今大会打率5割7分を誇る。星槎国際高校の4点リードで迎えた5回裏、宮澤と監督が、決勝を見越して温存していた主力ピッチャーを投げさせるかどうかで意見が割れ、揉めていた。先生・生徒関係なく意見を言い合える環境。試合は7回で7点差が付き、星槎国際高校のコールド勝ちとなった。その日の夜、宮澤に話を聞いた。宮澤は2年生の10月頃からこの高校に通い始めた。宮澤は甲子園を目指して野球の強豪校に進学したが、入学後に持病が再発し、野球ができなくなってしまった。一度は野球を諦めた。しかし、星槎国際高校で現在のチームメイト(酒井)から野球部に誘われ、諦めた夢をもう一度追いかけてみようと思った。大智学園の森本にも話を聞いた。もともと野球は遊び程度でやっていた。父親も野球経験者で、同じく投手だった。中学生の頃、指導者が罵声を浴びせるようなタイプで、恐怖心を持ちながら野球をするようになった。大智学園の監督にそのことで不安になるときがあると話すと、「うちはそういう子を受け入れている所。気楽にやってくれて構わない」と言われたという。

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8月20日(日)

決勝は星槎国際vs.大智学園。宮澤をチームに誘ったという酒井に声をかけた。キャッチボールなどを通じて宮澤が野球が好きなことは知っていたので、ずっと誘っていたという。試合開始。大智学園の先発は森本ではなかった。森本は披露や球数制限の影響で、まずはショートで出場した。スタンドには酒井の母親がいた。去年、酒井は「すげえやつが入ってきた」と、宮澤の入部を喜んでいたことを話してくれた。酒井も、別の学校で野球部に馴染めずに転校してきたという。1回から星槎国際が先制した。3回終了後、5-1と星槎国際がリードしている状況で、大智学園の森本がブルペンへ向かったが、まだ温存する模様。一方、星槎国際のベンチでは「相手チームがエースを出すまでの間に取れるだけ取ろう」などと話し合っていた。4回、星槎国際のランナーが出たところでついに森本がマウンドへ上がった。大智学園は4回が終わって8点差をつけられていたが、その後は森本にエンジンがかかり、5者連続三振を取るなどした。4番の宮澤も三振に仕留めた。試合の流れは変わり始め、大智学園は6回、7回と2点ずつ返し、5-10の5点差で8回裏を迎えた。疲れが見えてきた星槎国際の投手・西村の父親がスタンドにいた。西村はもともと硬式野球をやっていて、推薦で高校に入った。しかし、寮での生活などに馴染めなかったという。西村は8回裏を無失点に抑えた。6点差で迎えた9回裏、大智学園は4点差まで詰め寄り、2アウト満塁となった。さらにフォアボール、押し出しで3点差に。しかしここまでで最後は三振。星槎国際が優勝となった。

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(エンディング)
次回予告

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